平成21年度公開シンポジウム 「食品に関わる化学物質の安全性とは? -消費者と研究者の接点を求めて-」

 食の安全に関する消費者の最近の意識は、過去に例をみないほど高いものとなっています。残留農薬、食品添加物、食品汚染物質など食品関連化学物質については、継続的に安全性評価がなされていますが、メタミドホスやメラミンの事例に代表されるように、意図的混入物質についてもその評価が必要となってきました。消費者は、その意識の高まりの一方で、ある事柄に過剰に反応している場合もあるようです。研究者は「安全性には問題ない」と考えても、消費者は「安心できない」と考えるわけです。そこで、本シンポジウムにおいては、研究者と消費者の接点を探ります。どのように濃度測定や安全性評価が行われ、それが消費者にどのように伝えられているか、また消費者はそれをどのように受け止めているかなどについて、食品安全委員会の長尾拓先生をはじめ、計6名のシンポジストに講演をお願いいたしました。なぜ、両者の認識に違いが生まれるのか(原因)、そのギャップを埋めるにはどうすればよいか(対策)を考える契機となればと思っています。
  世話人: 森田 健(国立医薬品食品衛生研究所・安全情報部)
       石川さと子(慶應義塾大学・薬学部)

日 時:2009年5月30日(土)10:00~17:15 (終了しました)
場 所:慶應義塾大学 芝共立キャンパス
           東京都港区芝公園1-5-30  アクセスはこちら
参加費:無料
    ※事前申し込みは不要です。当日、会場へ直接お越しください。
協 賛:慶應義塾大学薬学部、日本薬学会、日本トキシコロジー学会、日本食品衛生学会
※薬剤師で希望する方には慶應義塾大学薬学部 認定薬剤師研修制度による生涯研修認定単位(3単位)を付与します。

プログラム: 要旨集PDF

  
10:00~10:05 :開会の辞  八木孝司(日本環境変異原学会会長)
  
10:05~10:15 :はじめに  世話人 石川さと子
座長 太田敏博(東薬大・生命科学)
  
10:15~11:15 :基調講演:食品の安全性評価-今の答えは!
              長尾 拓(内閣府食品安全委員会) スライドPDF
  
11:15~12:00 :食品中の化学物質を"はかる"
              石川さと子(慶應大・薬) スライドPDF
  
座長 森田 健(国立衛研・安全情報)
  
13:20~14:05 :食品中化学物質による事件・事故とそのリスク
              畝山智香子(国立衛研・安全情報) スライドPDF
  
14:05~14:50 :食品中残留農薬の規制と実態
              永山敏廣(都健康安全研究セ・残留物質) スライドPDF
  
座長 本間正充(国立衛研・変異遺伝)
  
15:10~15:55 :"食の安全"問題におけるメディア・バイアスとリテラシーの重要性
              松永和紀(サイエンスライター) スライドPDF
  
15:55~16:40 :食品の安全性と食への安心
              中谷内一也(同志社大・心理) スライドPDF
  
16:40~17:10 :総合討論
  
17:10~17:15 :おわりに  世話人 森田 健 スライドPDF