変異機構研究会

本研究会は、変異誘発の分子機構を理解することを目的に、様々な研究分野の方に参加していただき、変異や発がんの機構を勉強する研究会です。毎年夏に1泊2日で行われています。日本環境変異原ゲノム学会の若手の会「夏の学校」として位置づけられております。参加者の年代は70歳代の名誉教授から20歳前半の学生まで、非常に幅広いことが特徴です。参加する学生にとっては、第一線の研究者による最新の研究内容に触れ、臆することなく質問をすることができる機会となっており、それ以外の参加者も含めて、特別講演、一般講演(話題提供)に対して、気取ることなく自由な雰囲気で活発に討論が繰り広げられています。夕食後には、再度討論の場が設けられ、密度の濃い2日間となっています。

本研究会は、平成17年度まで「変異・発癌抑制機構研究会」として活動してきました。しかし変異・発癌抑制の研究にとどまらず、幅広い分野から多くの参加者を募る目的を込めて、平成18年度から、研究会の名称を「変異機構研究会」と変更しました。

下記に示すこれまでの活動内容をご覧になれば、対象となる分野が実に幅広いことがおわかりかと思います。是非、参加してみませんか。お待ちしています。


世話人:赤沼三恵、伊吹裕子、勝崎裕隆、川西優喜、倉岡功、笹谷めぐみ、椎崎一宏、下位香代子、中村宜督、鳴海一成、布柴達男、平津圭一郎、増田雄司、八木孝司、山田雅巳


【中止】2021年度「夏の学校」
COVID-19の状況に鑑み、2021年9月11日(土) 〜9月12日(日)(於 八王子市大学セミナーハウス) に予定しておりました「夏の学校」は開催を取りやめます。
皆様ご無事で次回2022年に集まれますことを世話人一同祈念しております。(2021 Apr. 19)


【中止】2020年度「夏の学校」
COVID-19の状況に鑑み、2020年9月12日(土) 〜9月13日(日)(於 八王子市大学セミナーハウス) に予定しておりました「夏の学校」は開催 を取りやめます。
皆様ご無事で次回2021年に集まれますことを世話人一同祈念しております。(2020 Apr. 23)

第32回夏の学校
2019年9月7日(土) 〜9月8日(日)
於:大学セミナーハウス
〒192-0372東京都八王子市下柚木1987-1

特別講演:
中村純 先生(大阪府立大学)
 「内因性アルデヒド:DNAメタボリズムからメタボリックシンドロームまで」
紙谷浩之 先生(広島大学)
 「DNA損傷による遠隔作用変異誘発と人工ヌクレアーゼを用いないゲノム編集法の開発」
吉原亮平 先生(埼玉大学)
 「カビや植物で見られるDNA修復が関わる生命現象の解析」

詳細については、こちらのpdfファイルをご覧ください。




第31回夏の学校
平成30年9月8日(土) 〜9月9日(日)
於:あうる京北(京都府立ゼミナールハウス)
〒601-0533 京都市右京区京北下中町鳥谷2
特別講演:
藤堂剛 先生(大阪大学)
 「光と生命〜光回復酵素・クリプトクロームファミリーを例に生物の環境への適応戦略を考える〜」
岩瀬哲 先生(理化学研究所)
 「植物の再生を司る分子メカニズム
   〜カルス形成は遺伝的多様性を生み出す機構!?〜」
芝井厚 先生(理化学研究所)
 「大腸菌の長期紫外線照射下における変異蓄積と人工進化」

※詳細については、こちらのpdfファイルをご覧ください。




第30回夏の学校
平成29年9月2日(土) 〜9月3日(日)
於:あうる京北(京都府立ゼミナールハウス)
〒601-0533 京都市右京区京北下中町鳥谷2
特別講演:
塩井(青木)成留実 先生(福岡大学)
 「毒ヘビは自己の毒に対して備えを持っている
   〜特異的突然変異で獲得してきた毒素とその阻害蛋白質の多様性について〜」
渡辺賢二 先生(静岡県立大学)
 「腸内細菌叢を起源とする遺伝毒性物質コリバクチンの化学構造解析」
赤松憲 先生(量子科学技術研究開発機構)
 「修復困難な"クラスターDNA損傷"の探求
   〜フェルスター共鳴エネルギー移動(FRET)を利用して〜」
※詳細については、こちらのpdfファイルをご覧ください。



第29回夏の学校
平成28年9月10日(土)13時 〜9月11日(日)11時
於:あうる京北(京都府立ゼミナールハウス)
〒601-0533 京都市右京区京北下中町鳥谷2
特別講演(五十音順):
井倉毅先生(京都大学放射線生物研究センター)
    「クロマチンの動的変化に着目したゲノム損傷応答の多様性の理解」
笹谷めぐみ先生(広島大学原爆放射線医科学研究所)
    「化学発がんと放射線発がんにおける突然変異誘発機構」
松本吉博先生(中部大学応用生物学部)
    「フルオロウラシルとデオキシウリジン・アナログによる相乗的抗癌作用」
※詳細については、こちらのpdfファイルをご覧ください。



第28回夏の学校
平成27年7月25日(土)13時 〜7月26日(日)12時
特別講演(五十音順):
河合秀彦先生(広島大学 原爆放射線医科学研究所)
    「放射線照射環境での細胞応答の解析」
大学保一先生(東北大学 学際科学フロンティア研究所)
    「DNAポリメラーゼのゲノム科学的研究」
西野達哉先生(東京理科大学 基礎工学部)
    「真核生物の染色体分配に関与するタンパク質複合体の構造と機能」
詳細については、こちらのpdfファイルをご覧ください。
第27回夏の学校
平成26年6月21日(土)13時 〜6月22日(日)12時
特別講演(五十音順):
大野 みずき先生(九州大学大学院医学研究院 基礎放射線医学分野)
    「DNA 修復因子欠損マウス家系を用いた de novo germline mutation の解析」
岡 素雅子先生(九州大学 生体防御医学研究所 脳機能制御学分野)
    「ミトコンドリア転写因子 TFAM 発現を用いた、アルツハイマー病におけるインスリ ンシグナル破綻機構の解明」
山元 淳平先生(大阪大学大学院基礎工学研究科 物質創成専攻)
    「紫外線損傷 DNA の化学合成及びその修復反応・変異機構解析」
詳細については、こちらのpdfファイルをご覧ください。
第26回夏の学校
平成25年6月22日(土)13時~6月23日(日)12時
特別講演:
「環境ストレスを関知するMAP キナーゼの機能と制御」
    塩崎一裕先生(奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科)
「紫外線によるDNA 損傷とヌクレオチドプールの酸化に基づく突然変異の機構」
    能美健彦先生(医薬基盤研究所創薬支援戦略室)
「DNA 修復欠損性遺伝性疾患の責任因子の検索と分子機構の解析」
    荻 朋男先生(長崎大学原爆後障害医療研究所)
詳細については、こちらのpdfファイルをご覧ください。
第25回夏の学校
平成24年6月30日(土)13時~7月1日(日)12時
特別講演:
「アーキア(古細菌)のDNA ポリメラーゼ ~その種類と役割~」
    石野 良純先生(九州大学農学研究院生命機能科学部門)
「酵母に見出した酸化ストレスで誘導される一酸化窒素の生成と
その生理的役割」
    高木 博史先生
     (奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科)
「植物のストレス応答:防御システムのスケジュール管理戦略」
    溝口 剛先生(国際基督教大学教養学部アーツ・サイエンス学科)
第24回夏の学校
平成23年7月9日(土)13時~10日(日)12時
特別講演:
「ライブセルイメージングを用いた小核形成過程の解析について」
    杉本 憲治先生(大阪府立大学大学院・生命環境科学研究科)
「キメラリプレッサーを用いた植物転写因子機能解析法の開発と
突然変異研究への展望」
    平津 圭一郎先生(防衛大学校・応用科学群)
「哺乳動物細胞の核内における酸化損傷塩基の修復
―1 価性チミングリコールDNA グリコシラーゼについて」
    山本 亮平先生(大阪府立大学大学院・生命環境科学研究科)
第23回夏の学校
平成22年7月10日(土)13時~11日(日)12時
参加者:44名
特別講演:
「DNA ポリメラーゼδ改変マウス系統を利用した,突然変異蓄積の継世代影響について」
    内村 有邦先生(大阪大学大学院 生命機能研究科)
「ショウジョウバエにおけるRecQ5 DNA ヘリカーゼの機能」
    川崎 勝己先生(摂南大学・薬学部)
「酸素ラジカルに起因する自然突然変異の誘発経路の発見とその展開」
    真木 寿治先生(奈良先端科学技術大学院大学)
第22回夏の学校
平成21年6月20日(土)13時~21日(日)12時
参加者:32名
特別講演:
「メダカにおける逆遺伝学的手法の確立:
   突然変異生成機構の分子遺伝学的解析を目指して」
    石川智子先生(大阪大学・大学院医学研究科)
「蛋白質異常凝集変異源としてのD-アミノ酸と老化」
    藤井紀子先生(京都大学・原子炉実験所)
「DNA高次構造の多様性と二重鎖切断:単分子観察法による定量的解析」
    吉川祐子先生(環太平洋大学・次世代教育学部)
第21回夏の学校
平成20年6月14日(土)13時~15日(日)12時
参加者:34名
特別講演:
「極限環境微生物の異常塩基浄化機構の多様性」
    久留主泰朗先生(茨城大学・農学部)
「水、窒素酸化物、ハロゲンが関与するDNA損傷」
    鈴木利典先生(就実大学・薬学部)
「計算化学的手法を用いたKuタンパク質によるDNA二本鎖切断末端認識機構の解析」
    藤本浩文先生(国立感染症研究所・放射能管理室)
第20回夏の学校
日程:平成19年7月28日(土)~29日(日)
参加者:31名
特別講演:
「新規の内因性変異原・がん原性物質の同定とその生物活性に関する研究」
    戸塚ゆ加里先生(国立がんセンター研究所)
「DNA修復関連酵素による核酸塩基の正常と異常の識別に関する構造生物学的研究」
    山縣ゆり子先生(熊本大学・大学院医学薬学研究部)
「チェックポイント制御蛋白CHFRの抗細胞増殖活性に関する機能解析」
    福田智一先生(国立がんセンター研究所)
第19回夏の学校
平成18年7月1日(土)~2日(日)
参加者:42名
特別講演:
「電離放射線によって生じる"修復され難い"クラスターDNA損傷」
    鹿園直哉先生(日本原子力研究所・先端基礎研究センター)
「活性酸素による核酸の化学修飾と様々な生命現象」
    中別府雄作先生(九州大学・生体防御医学研究所)
「LC/MS/MS を用いたDNA 付加体の分析」
    松田知成先生(京都大学・大学院地球環境学堂)
第18回変異・発癌抑制機構研究会
平成17年7月15日(金)~16日(土)
参加者:35名
特別講演:
「Engineering Functional Changes in Escherichia coli Endonnuclease III Based on Phylogenetic and Strucural Analysis」
    渡辺貴志先生(青山学院大学理工学部)
「トランスジェニックゼブラフィッシュを用いた水環境中の変異原性モニタリング手法の開発」
    天沼喜美子先生(国立環境研究所)
第17回変異・発癌抑制機構研究会
平成16年6月26日(土)~27日(日)
特別講演:
「細胞死の阻害と発がん-紫外線、環境化学物質のアンチアポトーシス作用とそのメカニズム-」
    伊吹裕子先生(静岡県立大学・環境科学研究所)
「哺乳類の突然変異誘発の分子機構-REVタンパク質による試験管内再構成の現状」
    増田雄司先生(広島大学・原爆放射線医科学研究所)
「動物細胞核内イベントの視覚的解析」
    奥村克純先生(三重大学・生物資源学部)
第16回変異・発癌抑制機構研究会
平成15年7月12日(土)~13日(日)
特別講演:
「紫外線と細胞応答-アポトーシス誘導を中心として」
    森田明理先生(名古屋市立大学・院・医学)
「突然変異誘導機構の新しい提案-放射線による突然変異誘発はDNA損傷を生じない長寿命ラジカルによって引き起こされる」
    渡邉正己先生(長崎大・院・医歯薬学総合)
「イネの紫外線感受性はピリミジン二量体光回復酵素の変異によって導かれたのか?」
    日出間 純先生(東北大・院・生命科学)
第15回 変異・発癌抑制機構研究会
平成14年6月22日(土)~23日(日)
特別講演:
「カテキン類の化学構造と生理活性との関係」
    中山 勉先生(静岡県立大学・食品栄養科学部)
「哺乳動物細胞における細胞周期チェックポイント機構とその異常による疾患」
    中西 真先生(名古屋市立大学・大学院医学研究科)
「DNAポリメラーゼ阻害物質の探索とその分子設計、および制ガン剤としての開発」
    坂口謙吾先生(東京理科大学・理工学部・応用生物科学科)
第14回 変異・発癌抑制機構研究会
平成13年7月14日(土)~15日(日)
特別講演:
「食品因子による第二相解毒酵素の誘導とがんの化学予防」
    中村宜督先生(名古屋大学・大学院生命農学研究科 食品機能化学講座)
「化学物質の変異原性・発がん性と代謝活性化酵素:動物種差・性差」
    出川雅邦先生(静岡県大・薬学部 衛生化学講座)
「細菌逆転写酵素により合成されるmulticopy single-stranded DNA (msDNA)の機能と突然変異誘発」
    島本 整先生(広島大・生物生産学部 衛生微生物学講座)