【参考】
国立医薬品食品衛生研究所(http://www.nihs.go.jp)変異遺伝部・用語解説・遺伝毒性試験を参照のこと。
(1)OECD 試験法ガイドライン (OECD Test Guidelines) (クリック)
(2)試験法に関する参考文献 (References for Testing Methods) (クリック)
試験法の組み合わせ (Battery system of the tests)
どんな試験法を適用すべきか、また、どのように組み合わせるべきかについては、国内外で多くの議論がなされて来た。披験物質の種類や用途によっても違うであろう。また、各試験法の評価には、豊富なデータの蓄積が重要である。更に、評価の目的が発がん性の予測であるか、または、子孫に遺伝学的な影響を及ぼす本来の遺伝毒性の予測であるかによっても、異なる。
幾つかの化合物を手早くスクリーニングするためには、GLPに準じた(非GLP)簡単な試験によって、事前に選別し、より安全性の高いものを選別し、さらに高次の試験に移る場合が多い。
従来、試験法の組み合わせには、次のような3通りの考え方があった。
1) まず、1種のin vitro 試験を行い、その結果を見て、次の試験に進む考え方。
2) 2種以上のin vitro 試験を並列に行い、in vivo 試験を加えて、総合的に判断する考え方。
3) 1)及び2)を組み合わせて評価して行く考え方。
国内外の最近の試験法ガイドラインの動向については、別書に譲るが、幾つかの傾向を下記する。
1) DNA損傷、遺伝子突然変異、及び染色体異常(構造的あいるいは数的)を指標とする。
2) 生体外(in vitro)試験と生体内(in vivo)試験とを組み合わせる。
3) in vitro 遺伝子突然変異試験では、エームス試験及びマウスリンフォーマ試験を推奨。
4) in vitro 染色体異常試験あるいはin vitro小核試験を推奨。
5) in vivo 試験としてげっ歯類を用いる小核試験を推奨。
6) in vivo 確認試験としてUDS試験あるいはComet 試験などを推奨。